中国語の難しい発音を攻略 ― そり舌音・有気音のコツ
中国語には、日本語にない音がいくつかあります。ここでつまずくと「通じない」原因になりやすいので、難しい音のコツを押さえておきましょう。基本はピンイン入門と声調のコツもあわせてどうぞ。
そり舌音(zh・ch・sh・r)
舌先を上にそらせて出す、日本語にない音です。
- 舌先を上の歯ぐきの少し後ろに近づけ、そこで音を出すイメージ。
zhchshはセットで練習。chは息を強く(有気音)、zhは息を抑える(無気音)。rは英語の r とも違い、そり舌のまま濁らせる音。
口の動きを先に作る
音を出す前に、舌先を上の歯ぐきより少し後ろへ近づけます。歯に強く押しつけず、狭いすき間を残すのがポイントです。その位置で、知(zhī)・吃(chī)・诗(shī)を順に言うと、zh/ch/sh が同じ場所から作られることを感じやすくなります。r は同じ位置から、摩擦を伴って濁らせます。日本語の「ラ行」へ置き換えないでください。
最初は日本語の「シ」「チ」に聞こえても構いません。ただし、舌を反らせたかどうかだけは毎回確かめます。音色を急に変えようとするより、口の位置を再現できるほうが、後で音声との違いを直しやすくなります。
有気音と無気音
中国語では、息を強く出すか(有気音)/出さないか(無気音)で別の音になります。
p / b、t / d、k / g、c / z、ch / zh、q / jがこのペア。- 例: 爸爸 (bàba) と 怕 (pà) は、息の強さで区別されます。
- ティッシュを口の前に垂らし、有気音で揺れ、無気音で揺れないかを確認すると練習しやすいです。
z / c / s と j / q / x
zcs: 舌先を上の歯の裏に当てて出す。jqx: 舌を平らにして、iやüの前で使う。- どちらも日本語の「ザ行・サ行」とは口の形が違うので、音声で確認しましょう。
三組を交互に比べる
そり舌音、j/q/x、z/c/sは、似た音を一組ずつ暗記すると混ざります。知(zhī)・七(qī)・子(zǐ)のように、三組を一列にして聞き、言ってください。確認するのは「舌を反らすか」「息が強いか」「舌先が前にあるか」の三点です。意味よりも口の位置を先に覚えます。
失敗しやすい練習と直し方
| こう聞こえる・感じる | 起きやすい原因 | 先に直すこと |
|---|---|---|
b/pが同じ | 濁りで分けようとしている | ティッシュで息の量を確かめる |
zhが日本語の「ジ」になる | 舌先が前に残っている | 音を出す前に舌を少し後ろへ動かす |
qが「ク」になる | 舌が後ろへ下がっている | iの舌を保ったまま息を出す |
| 音が強すぎて不自然 | 一音ずつ力を入れすぎる | 二音節の語で短くつなぐ |
一つの音を長く繰り返して疲れたら、短い語に戻ります。中国語は音を単独で展示するためでなく、意味のある語として使うために練習します。次の声母・韻母ドリルで、5分単位の反復へ進んでください。
まとめ
- そり舌音(zh/ch/sh/r)は舌先をそらせて。難しくても頻出なので早めに慣れる。
- 有気/無気は息の強さで別語になる。ティッシュで確認できる。
- z/c/s と j/q/x は口の形が違う。音声を真似て体で覚えるのが一番の近道。
MOUTH POSITION MAP
舌の位置を「三つの場所」で見分ける
似た子音は、音色で覚える前に舌が近づく場所を分けます。下の図は口の上側を見た模式図です。実際には舌を強く押しつけず、細いすき間を残してください。
- z / c / s前歯の裏の近く。舌先を前へ。c は息を強く出す。
- zh / ch / sh / r歯ぐきの少し後ろ。舌先を少し後ろへ反らせる。ch は有気音。
- j / q / x硬口蓋の前寄り。舌先は反らせず、舌の前の面を近づける。q は有気音。
練習の順番: 図で位置を指差す → 無音で舌を置く → 息だけ出す → 韻母を足す → 声調を乗せる。音が混ざったら、必ず位置へ戻ります。